整骨院での首痛の施術
1:寝違えの整骨院での施術
寝違えとは?
よく朝起きたら首が痛くて首が動かせない・・・という場合があります。これを寝違えと呼んでいます。
頚から肩甲骨、首から背骨に付いている筋肉を軽い肉離れした状態です。朝起きたら痛みが出ていることから、寝ている間に痛めたのでは・・・と考えて「寝違え」と言っていますが、実際は寝ている時に痛めたのか、前の日の起きている時に何かの拍子で痛めたのかは正確な事は分かりません。
よく、「筋(すじ)を違えた」「筋(すじ)違い」と呼ぶ場合もあります。筋肉の硬い部分をスジと呼んでいますが、解剖学的には、スジも筋肉も同じです。だから、筋肉を痛めたものは、寝違えでも、筋違えでも、肉離れと呼んでも、医学的には同じものです。
そんなに簡単に筋肉を痛めるの?
よく、「特別な事はしていないのに、なぜ痛めたの?」と不思議に思う方が多いです。筋肉は非常に良い状態なら、伸び縮みしても簡単に切れて肉離れする事はありません。しかし、あまり動かさなかったりして、筋肉のコリがあったりすると、ちょっと筋肉を伸ばした拍子に簡単に切れてしまう事があります。古くなった輪ゴムを伸ばしたら、簡単にプチッと切れるのと同じです。筋肉が大きく切れれば、その時に痛みを感じますが、小さな肉離れだと、痛めた瞬間が分かりません。
しかし、時間が経つと、切れた部分から出て来た痛み物質が徐々に溜まってきたり、痛めた部分を守るために周りの筋肉が痙攣を起こして固くなるために、痛みが出て来ます。その結果、痛めた切っ掛けは分からないけど、「朝起きたら痛かった・・・」「朝は何ともなかったのに、だんだん首に痛みが出てきた・・」といった痛みが出て来ます。
寝違えに対する整骨院での施術
寝違えの場合、整骨院では首の痛めている筋肉に対して、傷の修復を促すために超音波などの理学療法を加え、さらに周りの筋肉が痙攣を起こして固くなっている部分には軽いマッサージを加えたりして施術をしていきます。
2:コリが強くて頚が痛い場合の整骨院の施術
首の筋肉が凝り過ぎると痛みが出てきます!
たかがコリと思わないで下さい。固く凝ったコリは、筋肉が小さい痙攣を起こしている様な状態です。ふくらはぎが攣ったときの痙攣とはちょっと違いますが、凝った状態が続くと、血液の流れが悪くなって痛みが出てきてしまいます。
強い痛みを訴えている人の中には、ただの凝りだけど、痛みが強すぎてノイローゼになってしまったり、痛みを取ろうと鎮痛剤をがぶ飲みして胃潰瘍になってしまい、当院に来た方もいます。ただのコリと侮らないで下さい。
特に首や肩のコリが強いと、首や肩の痛みだけではなく、頭痛を引き起こし場合もあります。
首の凝りに対しての整骨院での施術
首のコリが強い方は、首の筋肉をしっかりとほぐしてあげる事が重要です。まずは、首から肩や肩甲骨にかけての筋肉のコリを取るために、低周波などの電気療法やマッサージや整体を加えていきます。凝りが強い場合は鍼灸施術も効果的です。
しかし、いくら首をほぐしても、コリが取りきれず、首の痛みも改善しない場合もあります。この場合、首だけではなく、首のコリを引き起こし原因がどこか別の場所にないのか?チェックが必要です。
整骨院では、姿勢の悪さや身体の歪み、首の骨の歪みなどをチェックして、首だけの施術ではなく、身体全体を診て施術をしていきます。
3:首の骨が悪くて痛い場合の整骨院での施術
首の骨に問題がある疾患
老化により首の骨が変形する「変形性頸椎症」。
椎間板の中身が飛び出す「頸椎椎間板ヘルニア」
腰だけでなく、頚にも起きる「頸椎の脊柱管狭窄症」
頸椎の後ろにある靭帯が固くなる「後縦靭帯骨化症」
頸椎の前にある靭帯が炎症で腫れて太くなる「黄色靭帯肥厚」
などなどの病気があります。
この様な病気の程度がひどすぎて、痛みだけでなく、腕に神経痛や麻痺などがでている場合は、整形外科での精密検査が必要です。程度がひどすぎる場合は、手術となる場合もあります。
頸椎に問題がある疾患での整骨院での施術
軽傷~中程度の症状の場合は整形外科でも理学療法を行って対象していきます。整形外科の診断の元、手術をしない保存療法経過を診ていく場合は、整骨院でも施術を行って行きます。
基本的には整形外科で行う理学療法に加え、首に負担がかかる原因となる身体の歪みを改善したり、首の固くなた筋肉をほぐしたり、頸椎の周りの血流を改善させて、患部の状態を良くするための施術を加えていきます。
4:交通事故のむち打ちの整骨院での施術
むち打ち症
交通事故のケガではむち打ち症(頚部捻挫)による首から肩にかけての痛みを訴える場合が多いです。首は、構造上、無防備な状態で衝撃を受けると、鞭がしなるような動きを強要されてしまうため、首の筋肉、関節、首の骨の中を走る神経を痛めやすいです。
むち打ち症での検査と施術
整骨院では、交通事故で首の痛みを訴えてきた場合、整骨院でも出来る徒手検査を行い、神経に障害が出ていないか?首の筋肉の痛め具合などをチェックしていきます。
首の神経に問題が出ている場合、程度が軽傷~重症までありますが、経過を慎重に見ていく必要があります。また、神経に問題はなくて、筋肉や関節を痛めただけの場合でも、ケガをした直後は、肉離れや捻挫をしたのと同じ状況です。痛みが強い場合は、炎症も強く出ている場合もあるので、患部に強い刺激の施術は控えて、状況に合わせて、超音波や干渉低周波などの理学療法を加えたり、鎮痛剤の塗り薬を擦り込む程度の軽いマッサージで、痛みが出ている筋肉部分の緊張を取り除く様にしていきます。
また、痛みが徐々に落ち着いてきた場合、筋肉の固さや緊張が強い場合は、通常のマッサージを加えていきます。そして、かなり状態が落ち着いて来てから、首の骨の配列などに問題があれば、矯正を加えたりします。